ぶっ飛びプリンセス

「…声すら出ないか」


コクリと頷く
喋ると痛いので


「朝一でカロンから報告があった。お前が作った解毒剤。精製反応時の温度が70度以上。お前はそれをずっと口に含んでたんだな?」


え、そんなに高い温度だったの?
熱いとは思ったが…びっくりだ


「口の粘膜が広範囲で火傷している。薬を飲んでもすぐには治らないだろうな」


すぐに治んないのか…
無茶をし過ぎたのかな?
でも、リオン様を助けるためだしな…多少の無茶は仕方がない


「ごめんな。俺の為に…」


リオン様が寂しそうな悔しそうな顔をする
リオン様が謝る事じゃないのに…


「でも…ありがとう、ルナ。お前のおかげで、俺は助かった」


今度は優しく笑うリオン様
そして、そっと抱きしめられた


< 81 / 316 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop