氷のヒカリ



裏切り者とターゲットが仲良く敵地に現れたとなると、会社員全員が襲いにくる。



だが、俺はこの会社でNo.1の暗殺力を持っていると言われていた暗殺者。

低レベルの暗殺者に負けるわけがない。



「おおっ。瞬殺じゃん」


「進むぞ」


「はーい」



俺たちは僅かに見える床を踏みながら、最上階へと向かう。



階段を登りきると、笑里さんが待ち伏せしていた。



「久しぶりだね、氷。あ、今は氷室って呼ばなきゃだっけ?」



笑里さんは俺の次に強い暗殺者。



しかし、実際、そこまで力の差はない。

つまり、真っ向に勝負すればどっちが勝つかわからない。



「そこにいるのが月影彩羽か。二人同時に殺っちゃえば、私の手柄は二倍になるじゃん!」



物陰に隠れさせたのに、笑里さんは易々と見つけた。



「負けませんから」


「私だって、元部下に負けたくないもの。本気でいくから」



お互いに見合って、勝負を開始する。


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