騎士団長は若奥様限定!?溺愛至上主義
「なんなんだ……」
「へ……」
「突然、可愛いことを言うな」
「ルーカス……」
「お前は一体、俺をどうしたいんだ」
「……っ」
「お前といると、調子が狂ってばかりだ」
「ハァ……」と、堪えかねたような息を吐いたルーカスは、ビアンカの額に額を乗せた。
ゆっくりと、持ち上げられた瞼。至近距離で目が合えば、もう二度と彼から逃げられなくなる。
「……愛している、ビアンカ」
渡されたのは、熱い愛の言葉。
「もう、お前以外は見えない。大切にする。何があっても──この先、何が起きようとも、お前のことは俺が守る」
ルーカスからの情熱的な愛の言葉に、ビアンカはただただ真っ赤になって彼を見上げているしかなかった。
ドキドキと高鳴る鼓動の理由も、今ならわかる。
(ああ、私。私は彼が──彼のことが、愛しい)
たった一週間。それでも恋に落ちるには十分で、愛を交わすにはまだまだ時間が足りなくて、僅かな距離ももどかしいと思った。
ルーカスに触れたい。ルーカスを知りたい。
もっともっと、彼に触れてほしい。