『さよなら』の思い出

「まぁ先生好きでもいいと思うぜ。」


「しつこい。」


 せんせーはせんせー。

 2年の時お世話になったせんせー。


「綾羽、2年の時西宮来るまでぼっちだったもんね。」


「え?そーなん?めっちゃいろんな子から話しかけられてたやん。」


「あれは友達じゃないらしいよ。」


 あの人達はただのクラスメイト。

 妙に馴れ馴れしいから苦手。

 私は深く狭くの友達関係でいいのに。


「そんなんじゃ将来やっていけないぞ。」


「大丈夫。ちゃんと西宮とは仲良くなれたから。」


「それ、私達が紹介したからだけどね!?」


「綾羽最初は俺のこと知らんかったもんなー同じクラスやのに。」


 仕方ないじゃん。

 ホームルームはほとんど寝てたもん。

 
「今でも寝てるだろ。」


「ホームルームはねても大丈夫だから。」


「いや、大丈夫じゃないから!?」


 大丈夫なんだって。

 寝てても何も言われないし。

 良い睡眠時間。


「先生可哀想だからそろそろ起きてやれ。」


「…西宮だってたまに寝てるじゃん」


「ちょ、それ秘密やって。」
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