先輩、私の事見てくださいよ。
ロッカーの扉を開いて、上履きを取り出そうとした時、
「唯」
私の大好きな、大好きな人の声がした
また緩んでくる涙腺をなんとか正常に戻して
いつも通りの笑顔で
「あ、先輩!おはようございますっ」
完璧に『都合が良くて、泣かなくて、どんな事があっても笑顔な2番目の彼女』を演じる
あ、そういえば。
チラッとそっちに目を向けると、やっぱりまだいた
海斗が私たちの事をじっと見ていた
というか、ほぼ私の隣だよね
あ、やばい。一緒に来た感はんぱない
「…なんで朝さっき行ったの」