unrequitted Love

「ひまわりーー？？今日も『Luce』行くのー？」

そう言って話しかけて来たのは私の大親友の
『心愛(ここあ)』

サラサラストレートの黒髪に、切れ長の涼しげな目元、更にはスレンダーでもある心愛はみんなの人気者。

見た目は普通で、人見知りの激しい私のそばに居て仲良くしてくれてるのが不思議なくらい。

「心愛、やっほー！Luce?もちろん行くよ！師匠も居たら戦術とか聞くのにな……」

「ひまわりは戦術よりも駒の動かし方を覚えないとだめでしょ？」

「それは分かってるけど、はやく心愛みたいにうてるようになりたいんだもん……」



そう、心愛はチェスがとても上手くて、私を誘ってくれた人なんだ〜。
心愛が誘ってくれなかったら人見知りの私はきっと、誰とも関わらずにつまらない生き方をしてたかもしれないな……

「はいはい、ひとまずいくよ！どうせまた翔央に教えてもらいたいでしょ？」

「そ、そんなことないもん」

「ハイハイ、嘘言わないの。早く行くよ！」


……なぜ心愛がこんな風に言うのかというと、私は翔央さんの事が密かに大好きなのです。