君と僕と記憶と。
稲嶺は、顔を引き締めて
声のトーンを暗くして話した。




「私についての貴方の推測は全て正しいわ。私は、記憶は寝てなくなったりしない。私の記憶は【私が望んだら】消える。」




「は?」




「私は望んで今まで記憶を消していた。」




「…なんでだよ」




こいつは…。
こいつは……。









「私、余命2年なの。」

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