君と僕と記憶と。

告白

「もしかしたら、縮むかもしれない。いつ死ぬかわからない。」


稲嶺は、苦しそうな声を出してそういった。


「死ぬ時に、後悔したくないの。記憶が望めばなくなるなんて、消していいって言ってるのと同じでしょ?だから、消してる。」


そう続けていう稲嶺は
泣きそうで。
苦しそうで。



でも僕は
それに気づいてたけど…。



「なんで、自分のやってること正論づけてるんだよ。」


言ってしまった。


「アンタに…私の気持ちなんてわかりっこない。」


イライラする。


こいつが悲劇のヒロインぶってるから?



それとも

こいつが2年以内に死んでしまうことにショックをうけてるから?

考えても答えは出なかった。



「…。」



何も言えない。



「だから、お願いがあるの。」
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