君と僕と記憶と。
「学校1の美少女の手首に掴まれた痕なんてあったら、真っ先に私と付き合ってる桐生君が疑われるのよ!」

「それだ。重いお前をあの地獄の階段を登ってまで連れてきたのは、そ・れ・が!理由だ。」

「重くない…ってほぇ?」

稲嶺は随分と

「間抜けな顔をしてるな。」

「はぁ!?」

「しまった。話が逸れてしまう。君は話を逸らすプロだな。極めてでもいるのか?それはともかく、何故 僕達が付き合ってることになってるんだ?」

「こんな可愛くて優しいこと付き合えて嬉しいでしょ?」

にひひ、と稲嶺は笑った。
台詞がかなり腹立たしい。

「質問に答えろ。何故付き合ってることになってるんだ。と聞いている。」

「ノートに書いてあったから。」

「ノートって記憶ノートか?なんて書いてあったんだ?」

僕が聞きたいことはわかってるんだから、もっと簡潔に話してほしいものだ。
と思いつつ
稲嶺の頭では無理だろうと納得した。


「んーと。眠いから寝るって。」

は?
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