君と僕と記憶と。
「おい、稲嶺お前 楽しんでるだろ。」
「だってー。」
そういい、屋上にある段差にしゃがんでいた稲嶺は すくっと立ち上がり スマホを僕にみせた。
「学年1の優等生くんが、私との事に必死で1限サボってるのが面白くて…」
その画面をみると9時であった。
そう…とっくのとうに授業は始まっている時間だ。
「最悪だ。」
「まーまー。で、なんて書いてあったか。だったかな?」
僕がショックを受けてることが嬉しそうな顔をしている 気がした。
自慢の八重歯ーーーーーかどうかは、やはりまだ知らないがーーーーを見せつけて 笑いかける稲嶺は 昨日見たあの冷めた目をした稲嶺とは違って感じた。
「さっさと言え。」
「んーと。『桐生くんに秘密がバレた。そしたら、桐生くんが私に、お前が記憶を消したくないと思う手伝いをしてやる。って。今日は眠いからもう寝るけど、付き合ってることにすると効率いいんじゃないかな。明日の私、よろしく頼んだ』って書いてあったよ。」
「だってー。」
そういい、屋上にある段差にしゃがんでいた稲嶺は すくっと立ち上がり スマホを僕にみせた。
「学年1の優等生くんが、私との事に必死で1限サボってるのが面白くて…」
その画面をみると9時であった。
そう…とっくのとうに授業は始まっている時間だ。
「最悪だ。」
「まーまー。で、なんて書いてあったか。だったかな?」
僕がショックを受けてることが嬉しそうな顔をしている 気がした。
自慢の八重歯ーーーーーかどうかは、やはりまだ知らないがーーーーを見せつけて 笑いかける稲嶺は 昨日見たあの冷めた目をした稲嶺とは違って感じた。
「さっさと言え。」
「んーと。『桐生くんに秘密がバレた。そしたら、桐生くんが私に、お前が記憶を消したくないと思う手伝いをしてやる。って。今日は眠いからもう寝るけど、付き合ってることにすると効率いいんじゃないかな。明日の私、よろしく頼んだ』って書いてあったよ。」