君と僕と記憶と。
「効率?」

「最近なんで話してるんだーとか聞かれたり、人に2人でいるの見られたりすると、面倒でしょ?ほら、私モテるから 桐生くん大変になっちゃう。」

…。

稲嶺の言ってることも一理あるが
所々ムカつくやつだ。

「なるほど。ってかお前、お前全文覚えてるのか?」

「ん?あ、いやー、持ち歩けるように スマホに写真として 内容を保存してるの。」


「じゃあ、記憶は消えてるんだな。」

「そりゃ、もちろん。」

稲嶺は、急に暗い雰囲気でそう言った。


もちろん…か……。


「で!今日は何してくれるの?私が記憶を消す行為をやめさせるんでしょ?」

テンションがコロコロ変わるやつだな…。
はぁ。


…って…今日!?



「今日…って……どういうことだ?」
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