君と僕と記憶と。
「何か問題か?」


なんで…こんな反応なんだ…!?


冷静を装っていたが、内心物凄く焦っていた。


「なんでこんな細かいの…?」


「細かい?」


「…だって、分ごとに色々書いてあるよ?」


「スケジュールは細かく、且つ丁寧なものがデート成功への道だと。」


「プッ。」



「いなっ稲嶺!!今、笑ったな!?」


「だって…ふふっ。ふふふふ。ふふ。桐生くんありがとう。こんなスケジュール初めて見た」


「あ、ありがとう?」


これは、馬鹿にされているように感じるが…



疑問形ではあるが
一応 ありがとうと言ってみた。


「でも、つまんないなぁ…。」


今…つまらないと…


僕が血の滲むような思いで作り上げた

この…ッ、このスケジュールを


つまらないだと!?


「じゃあ、何したいんだよ。」

苛立ちが声に出てしまったようで
稲嶺がキョトンとしながらこちらをみる。

「桐生くん家で手料理が食べたいな♡」
< 38 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop