君と僕と記憶と。
「なんで、お前を家に入れなければならない。」


「えーー。」

お願いだから、諦めてくれ…。

あと一押しか…?

「第ー、僕の手料理なんて美味しいとは…」
「早く連れていけよおい。」



!?!?



物凄くドスの聞いた声で稲嶺は
ボソッと耳元で言った。



そして、防犯ブザーをかかげて
にっこり笑った。


……こいつ…
最初からそのつもりだったな。


「わ、わかったから その物騒なものをしまえ。」

あんなものこんな駅前で鳴らされたら
仮にも美少女な稲嶺の事だから…


僕が捕まる!!!!



「はぁい、じゃあ よろしくねっ!」


はつらつと言った稲嶺のとは一転して僕はただただ、気が重かった。
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