君と僕と記憶と。

先程の空気とは打って変わって
和んだ雰囲気が場に流れた。



ピーンポーン。



ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン。



物凄い勢いで、チャイムが鳴らされた。



…あぁ。あいつか。



ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン。


「おーい、待て。いるから。起きてるから。」
と大声で返事をする。


ピン…ポン。


止まった。


稲嶺をみると、ポケーっと驚いている。



確かに、人の家のチャイムをここまで鳴らす
近所迷惑なやつは 見たことないだろう。


「稲嶺、ちょっと待ってろ。」


「う…うん。｣



ガチャ。


ドアを開けると…
やはりいた。