君と僕と記憶と。
円は玄関にある稲嶺の靴を見つけてしまったようだ。


流石、姑。

目ざといな。



…なんて思ってるのも束の間。



「うっそぉぉ!零の家にお、女の子のくつぅ!?うっそーー!!!誰だ?だれだれ?」
「おい、落ち着け。」


止めることも出来ず
興奮して突き進んでく円は

リビング、つまり稲嶺のいる場所まで
来てしまった。



「…は……はるかちゃん?」


円の顔が引きつっている。


「あ、えっとー…こんにちは。」


稲嶺の顔が青ざめていく。


「…れ、れい!ごめーーん。私、邪魔しちゃったみたいねっ☆た、楽しんで…。」


そう言い残して
円は素早く僕の家から出ていった。
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