御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
家政婦として置いてもらい、そのついでに、こんな一流の男性に恋愛レッスンなるものまで授けてもらっているのって、もしかしたらすごく贅沢なことなのかもしれない。


仕事の面では、ひと月経ったくらいでは、株の知識は身につかなかった。
時々飛び交う専門用語が、わかるようになったくらいだ。

でも、焦っても仕方がない。
今できることをやるしかない。


「蓮川。後場が始まったら忙しくなる。その前に午後の指示を出しておく」

「はい」


その日も弁当を食べ終わった私が一足先にパソコンに向かっていると、一木さんにいくつかのパソコン入力を指示された。

するとすぐに再び電話が鳴り始める。
午後の取引が始まる合図だ。

後場が始まり、一時間ほどたった頃、佐橋さんがなぜか青い顔をして一木さんのところに駆け寄る。


「一木さん、まずいです」

「どうした?」

「桑田さんが推していた株が、暴落しました」
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