御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「あれっ……」


私、どうしたんだろう。

ふと目を開けると、真っ白な天井が目に飛び込んでくる。
それに……手には点滴が繋がれていた。


「気がついた?」


優しい声でそう言ったのは……一木さんだった。


「ねぇ、飯食ってる?」


ストレートな質問になにも答えられない。
こんなセレブを前にして、お金がなくてご飯が食べられないなんて、言えない。


「先生が血糖値が低いから、飯食ってないんじゃないかって。ダイエットなんて無茶するなよ。十分痩せてるだろ」


彼は優しい手つきで私の頭をポンポンと叩く。


「……すみません。もしかして、倒れたんでしょうか」

「そう。ビルの前で蓮川さんを見つけて名前を呼んだら、目の前でフワッと。焦った」

「ご迷惑を……。あっ、お父さまは?」


栄養失調で倒れた私の相手をしている場合じゃない。
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