御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
激しい怒り
次の日からは通常業務に戻った。

でもやはり桑田さんは津川さんの下で働いていて、桑田さんのチームは一木さんが引き続き陣頭指揮を取っている。


「桑田さん、おとがめ解けないね」


私がコピーをしに行くと、佐橋さんもやってきてボソッと漏らす。


「そう、みたいですね」

「今回はさすがに額が大きかったからなぁ。しかも、無断でだったし」


佐橋さんはそう言うけど、一木さんがここまで怒っているのは金額の問題ではない。
桑田さんの気持ちの問題だ。


「コピーやっておきますよ」

「お、助かる。それじゃあ十部お願い。俺、今回のことで一木さんみたいになりたいって、ますます思ったんだよね。もっと頑張らないと」

「はい、応援してます」


私の言葉に、彼は少し照れくさそうな顔をして戻っていった。


「蓮川さん」


それからすぐにまた名前を呼ばれ振り向くと、今度は営業の夏目さんだった。
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