御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「蓮川さん、なに飲む?」

「いえ、私は……」

「遠慮しないで。飲めないわけじゃないよね」

「……はい」


お酒はあまり得意ではないけれど、少しなら飲める。


「甘いのならどう? そうだな。カンパリオレンジなんておいしいと思うけど」

「それじゃあ、それで」


彼は車だから、ノンアルコールビールを頼んでいる。

そして、小エビとアボカドのサラダや、有名だというカニクリームコロッケ、ムール貝のペスカトーレなどを頼んでくれた。


「それじゃ、乾杯」


早速乾杯をして、打ち上げ開始だ。


「それにしても、蓮川さん、こんなかわいい顔してあんなに男前だとは……」


夏目さんはクスクス笑う。


「それ、褒めてくださっているんですか?」

「あはは、もちろんだよ。俺、蓮川さんみたいに自分の意志をはっきり持っていて、ブレない人、好きなんだよね」


『好き』という言葉に一瞬たじろぐ。
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