御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居

「発見したのは俺だ。妙な電話があって……胸騒ぎがして彼女の家まで行くと、浴室で倒れていた。それから二年経った。でも、あの日になると彼女は少しおかしくなってしまう」


まさか、桑田さんの過去にそんなことがあったなんて……。
驚きで言葉が出てこない。

抱きしめていたというのも、もしかして彼女を落ち着かせるため？


「正幸、脳腫瘍だったんだ。オペできないと言われていたんだが、抗がん剤がうまく効いて、癌が小さくなって……オペを引き受けてくれる病院が見つかった」

「それじゃ……」

「その次の日、桑田に真実を話した。正幸もまだ彼女のことが好きなんだ。オペできるとはいえ、まだまだ厳しい。正幸にも生きていく希望が必要だ。桑田に支えになってほしいと、病院に連れていった」


それで一緒に会社を出ていったの？


「それで？」