御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「その代わり、英莉が俺を幸せにして?」

「私が淳也さんを?」


そんなこと、どうしたらできるの?


「そう。俺の隣にいるだけでいい。そうしたら俺は、強くなれる」


彼はそう言うと、私の顎に手をかける。


「お前のためなら、なんだってできる」


そして今度は親指を私の唇に這わせる。
彼の艶っぽい視線と、指から伝わる体温のせいで、たちまち頬が真っ赤に染まる。


「英莉は俺がこの世でたったひとり、愛する女だから」


ゆっくり近づいてきた彼は、甘い唇を私の唇に重ねた。
私はそれを拒むことができなかった。


結局私は、彼の家に戻ることになった。
病院からそのままウイークリーマンションに荷物を取りに行く。


「英莉。仕事も戻ってきてくれるか?」


彼がハンドルを巧みに操りながら聞いてくる。


「私……本当に淳也さんの役に立てているんですか?」

「当たり前だ。お前になら任せてもいいと思う仕事がいくつもある。佐橋にも任せられらなかったものもあるんだぞ」
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