御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
そうだったの？　
驚いて彼の顔を見つめると、彼は口元を緩める。


「佐橋は細かいことが苦手だ。でも英莉は書類チェックをやらせれば文書の隅々まで丁寧にチェックしてくれるし、頼んでもいないプラスアルファの部分も気づいてやってくれる」


たしかに佐橋さんは誤字脱字が多い。
でも、圧倒的に知識があるのは彼のほうだ。


「佐橋にチェックさせても、もう一度俺か津川がチェックしてた。でも英莉の場合、それが必要ない。それは津川も言ってるぞ」

「そうなんですか？」


津川さんまで？
私が尋ねると、淳也さんは大きくうなずく。


「それに、他の皆の負担もぐんと減った。桑田のチームも、英莉がいるから回ってる。今はひとり抜けたぶん、皆でカバーしているからな」


たしかに桑田さんのチームはリーダーが抜けるという緊急事態だ。
淳也さんがその代わりを果たしているとはいえ、彼には部全体を取り仕切るというもともとの業務もあり、桑田さんほどチームに密着してはいられない。
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