御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「本城のことを思い出して笑うなんて、妬けるんだけど」

「違います。おふたりがケンカしてたなと思っ……んっ」


それ以上言えなくなったのは、淳也さんに唇をふさがれたからだ。

淳也さんって、意外と嫉妬深いの?
いつもクールで余裕のある大人の男なのに。

でも、嫉妬されるのも悪くない。
愛されていると感じられるから。


「もう英莉不足で死にそう」

「えっ?」

「抱かせて」

「あっ……ヤッ」


彼に首筋にキスをされ、変な声が出てしまう。


「その気になった?」

「ち、ちが……」


ニヤリと笑う淳也さんは、焦る私を軽々と抱き上げ、寝室に向かった。


「英莉」


優しい声で私の名を呼び、見下ろしてくる彼は、少し切なげな表情を見せる。
どうしたというの?


「夏目とはどうなってる?」


もしかして、気にしてたの?
でも、私が彼と桑田さんの関係で悩んでいたように、彼も同じように悩んでくれていたのかもしれない。
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