御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「きちんと、お断りしました」

「本当か?」


私がうなずくと、彼は目を細め私の頬に手を伸ばす。


「でも……」

「でも、なんだ!」


なぜか声のボリュームを上げる彼に驚きながら、私は続ける。


「私が淳也さんのことが好きだと、バレちゃったかも」

「はー、そんなことか……」


彼は盛大なため息をつく。
どうしたというの?


「英莉のことだから、キスされちゃったとか言い出すんじゃないかと……」


そんな心配をしていたの?


「そんなこと、絶対にありません。だって淳也さんが教えてくれたんですよ。好きな人とでなければふたりきりになるなって」


私が言うと、彼は柔らかい笑みを見せる。


「でも危なっかしいんだよ、英莉は。とにかく、俺をハラハラさせたお仕置きは、たっぷりさせてもらうからな」

「あっ、ちょっと待って……」

「待たない。お仕置きなんだぞ?」


彼はそう言いながら私の首筋に舌を這わせ始めた。
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