御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「おめでとうございます」

「ありがと。でもまだ決まったわけじゃない。誰もが文句の言えない実績を上げるのが先だ」


そういうものなんだ。
今でも十分すぎるほど手腕を発揮していると思うんだけどな。

彼の社長就任は喜ばしいこととはいえ、走りすぎな彼の体が気になってしまう。


「英莉、どうかした?」

「淳也さんは走り出したら止まらないから心配で……」

「それはお前だろ」


彼はケラケラ笑いだす。


「それなら、英莉が癒して」

「えっ……」


彼はテーブル越しに身を乗り出してきて、熱いキスを落とす。


「もうちょっと元気の素が欲しいな。あとはベッドで」

「はっ、なに言って……」


そんなことをしたら、余計に疲れるでしょ?


「あれ、俺を癒すのは英莉の仕事じゃないのか?」

「そ、そうですけど……」

「それじゃ、あとでたっぷりな」


ちょっとイジワルな笑みを浮かべる彼は、おいしそうにシチューを頬張った。
< 303 / 344 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop