御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「それより、昨日買った服は着ないのか?」


今日は持っていた半袖のポートネックのTシャツと、クロップド丈のジーンズ。

でも彼は仕事着以外にも何着か買ってくれた。
というか、買わされたというか……。


「家にいるだけなのに何万もする服、着られません!」


それに、今日は徹底的に掃除をしようと決めていたし。


「そうか。それじゃあ、そうじゃない服も買いに行くか」

「いえいえ、もうこれ以上は……」


これ以上借金を背負わせるのはやめて!


「そんなこと言ったって、お前、荷物あれだけなんだろ?」


だから、心配して、だったのか。


「こういう服は何着かありますから、ご心配なく」


ギューッと潰して入れてあったので何着かはある。


「あっ、ご飯作ります。お腹空いてますよね」


これ以上話していたら、本当に連れていかれそうだ。
私は慌てて話を変えた。


「あぁ。頼む」


彼は返事をしながら、再び靴を磨き始めた。
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