御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
混乱しながらもテーブルにつくと「プレジールのメニューじゃないか」と言われ、うなずいた。


「食べられたことあります？」

「あぁ、何度か。これうまいよな」


そう言われてホッとする。

おそらく彼がプレジールで軽食をとるのは忙しいときだろう。
“上”の人たちがやってくるのは、ほとんどは息抜きのコーヒーで、食事は"上”の高級レストランが多いと聞く。


「あの、食事を作るのはいいんですけど、私、こういうのしかできないですよ？」


高級レストランの料理なんて、到底足元にも及ばない。


「そんなことはわかってる」


彼は冷たく言い放ち、サンドウィッチを口に運んだ。
『わかってる』って……私だってわかっているけど、そんなにはっきり言わなくてもいいのに。


「毎日こってりしたフレンチばかり食べさせられてみろ。うんざりしてくる」


彼はサンドウィッチを咀嚼して飲みこみ、そう言いだした。
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