御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「今日はこれでなにか作ってくれ」

「なにかって……」


カニ料理なんて、鍋くらいしか思いつかない。
あっ、あとはクリームコロッケ?


「鍋にしよう。鍋なら俺も手伝える」


もしかして鍋将軍だったりする?


「それじゃあ、買い物行かなくちゃ」


夏真っ盛りの鍋は初めてだけど、おいしそうだから気にしない。

なんだか楽しくなってきた。
すると彼も笑顔になったので、いっそうテンションが上がる。

ベッドが来るまでまだ時間があったので、またあのスーパーに足を延ばし、食材をそろえた。
そして、買い物から帰って来た頃、ちょうどベッドが運ばれてきた。


「この部屋に」


一木さんの案内で、貸してもらっている部屋の真ん中に、立派なベッドが配置された。


「英莉、シーツをかけておけ。俺は先にカニをさばいておく」

「はい」


えっ、さばけるの?

正直、丸ごとカニを一杯いただいたことも、買ったこともないので、どうしていいのかわからないから助かる。
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