御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「すみません」

「謝る必要はないけどな」


彼はクククと笑う。


「少しずつ慣れてくれればいい。業務内容については、明日会社で」

「はい」


この家にいるときは、やはり仕事の話はやめよう。


それから湯船にお湯を張り、ジャグジーを思いきり楽しんだ。
そして、「気持ちよかったー」と興奮気味に話すと、彼に盛大に笑われてしまった。

これではまるで新しいおもちゃを与えられた子供だ。


「英莉って……」


キッチンでミネラルウォーターを飲んでいると、隣に並んだ彼が私の顔を覗き込む。


「えっ、なんですか?」

「すっぴんのほうがかわいいな」

「ギャーッ、見ないでください!」


風呂に入ったので、当たり前のように化粧も落としたが、よく考えたらこんなイケメンの前にすっぴんをさらすなんて、間違ってる……。
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