ハジマリノウタ
~海~


「うっひゃあ!」
 祐馬が、さけんで海に飛び込む。
「ガキかよっ」
  舞がいう。
「ほら、茜も入ろ?」
「うん!」
  足が冷たくて気持ちいい。
「おりゃァ」
『バシャ』
 冷たいっ 拓人が水をかけてくる。
「って、拓人っ!仕返しじゃぁ!」
『バシャ』
「ってつめて、」
『バシャ』
「スキあり」
 舞が、祐馬と拓人に水をかける。
「んだとぉ!」
「もぉー祐馬落ち着いてよ!」
「かき氷買い行こ、な?」
 祐馬が、笑顔で、
「おう、」
 チョロい祐馬チョロい(笑)
「何味があるかなぁ!」
「さあなぁ―」
「うわっ、拓人棒読みやし」
「褒めてくれてありがと」
褒めてねぇし
『ヒソっ タクトノクセニ・・・』
 ん?
「拓人、誰かいる、拓人のこといってる」
 拓人の耳元で私はできるだけ小さな声でいった。
「おぅ、舞たちにも言ってくる」
「おけ」
 そう言って、拓人は味を選んでるマイたち
 のところへ走った。
「ぉぃぁぃっ彼女じゃね」
 ん?
『ガサっ』
 しまった、!私は、頭を袋に入れられる。
「きゃぁ」
「ったく無防備だよなぁ!」
「拓人!」
 まるで王子様のように拓人が私の前に現
 れる。
「おいおい 警察沙汰にはすんなよ?」
「さあなぁ、」
 祐馬が言う。私は、何も出来ずただその
 場に、座り込んでいた。・・・

~数分後~
「ごめんね・・・」
「気にすんな!誰も怪我もしてねぇんだからな!」
 あの人達は拓人と祐馬が、追い払ってく
 れた。なぜ、私にあんなことをしたの
 かはわからないけど・・・
「怖くなかったか?ほら飴」
「も、もう子供扱いしないでよぉ、・・・」
 私は、言葉が詰まってしまった・・・何も言え
 なくなっていた
「お前、今どんな顔してるかわかってんの?」
「茜、泣きたいなら泣いて、吐き出して!」
「舞・・・」
 それから私は泣いた。まるで幼稚園児が
 お母さんを求めるかのように・・・
「ヒックズズっうぁぁぇん」
私はみんながいてくれてとても嬉しかった・・・


~まだ、この頃の私は涙出いっぱいで想像もしなかったが
これから、恐ろしいことが起きるなんて・・・~
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