放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。
「俺はなー100メートル徒競走に、クラス対抗リレー、そして障害物競争だ!」
得意気に答える葉月君にどこからか「よ、運動会の花形!」と声が飛んできた。
「うわー欲張り」
「しょーがねえだろ。やりたい奴いねえんだから」
「あんたって昔から運動だけはできたのよねー」
「なんだとー!?」
まーた始まったよ。
ため息を小さくついて自分の席に座る。
でも本当は少し羨ましい気持ちもある。だってなんでも言い合える幼馴染みの男の子って、結構女の子の憧れじゃない?