放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。

私なんてそんな幼馴染みどころか、男友達だって数えるほどしかいない。


「いいなー...」


ポツリ呟いた言葉はチャイムの音にかき消された。


「葉月ー!お前何出る?」


鳴ったと同時に、私たちのクラスの窓を開けた日向君。

それによって利奈と葉月君の痴話喧嘩は中断された。


「げー!俺と100メートル徒競走以外被ってるじゃねえか!真似すんなよな!」

「サッカーで勝てない分、体育祭で負かしてやるからな!」

「望むところ!」
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