放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。



そもそも、PKに持ち込めたのは俺がシュートを決めたからじゃない。いいパスをくれた葉月のおかげなんだ。



その事に俺だけじゃなく、チーム全員が感謝してる。



俺達の舞台の幕が、まだ下りずにすんだのは葉月のおかげなんだ。



あの時、葉月があのパスをくれなかったら俺はシュートを決めれていないだろうし、PKに持ち込めてなかったかもしれない。



自分を責めるな、というのは無理な話だけれど。




「葉月、誇りに思えよ」

「っ、う゛」




仲間を。

自分のプレーを。



ここまで来た、自分自身を。



「強くなれる、俺たちは」



そう言って、強く葉月の背中を叩いた。
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