放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。
もしかしたら、こうなることは最初から決まっていたのかもしれない。
俺がどんなに抗おうと変えることの出来ない結末。
「・・・ぁ」
小さく声を漏らした琴美。
俺が止まった原因に気が付いたらしい。
ドアの隙間から漏れる光に視線を送れば、そこには相川さんと葉月が抱き合っている姿が。
この角度からは詳しくは見えないが、そう見えるのは確かだ。
『大地君、君は進路はどうするつもりか考えているか?』
『・・・いやー、まだ特に』
「・・・」
ふいに頭をよぎる、先程の会話。
迷う必要なんて、なかったのかもしれない。
俺は何も言わずに歩き出す。
戸惑いながら琴美も俺の後をついてきた。