放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。
気が付けば口が、声が勝手に動いて出ていた。
自分の声が耳に届いたとき、内心驚いたが言ってしまったものを今更引っ込めることはできない。
振り返った日向君の表情は、1階が暗いためハッキリと見ることはできなかった。もう一度スカートに皺が出来るんじゃないかって言うぐらい、強く握り締める。
「2日の放課後・・・」
私たちに訪れる、最後の放課後という時。
もう2度と、過ごすことが出来ない放課後に、どうか、お願いです。
「校舎5階で待ってます・・・!」
どうか、止まっていた青春(カコ)が、動きますように…。