放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。
ドリンクバーについてすぐに、日向君は飲み物が決まっていたようでボタンを押していた。


私も先ほどと同じものを選ぶ。ピッ、とボタンを押せば流れ出てくる飲み物をただボーッと見ていると。



「平松は、マジでいいのかよ」



既に飲み物をコップに入れ終わった日向君は、壁にもたれ掛かりながら、揺れる水面を見つめていた。



「何が」



どれにしようか機械の前で迷ってる平松君。二人は瞳を合わそうとはしない。



「俺らと文化祭一緒で」

「莉奈がそうしたいって言ってるんだからしょうがないだろ」

「ふーん・・・」



日向君がコップを回すたびに、水面下で氷達が音を立てる。



「本当は二人で回りたいけど、アイツが楽しめるならそれでいいよ」
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