放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。
3 君が、
小さな水しぶきをあげて
走り回ったプールサイド。


照りつける太陽に負けないくらい
大きな笑顔で笑ったグラウンド。


黒板に数字が散らかるのを
真っ白いそこに写し出す教室。


出入り禁止の屋上は
私たちの特等席だった。




きっと、忘れない夏。
きっと、思い出す夏。


きっと、ずっと、一生。


大切な夏――――。


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