[実話]16歳〜私の生きた道〜
時雨
雨が多くなってきた5月。
姉の様子が少しずつ変化していった。
喧嘩しても責めより守りになって、身体に負担をかけないようになっていた。

嫌な予感―
もしかして
もしかして――

妊娠した…?

健さんの子…?

疑心暗鬼…
健さんのことも
姉のことも…
もう無理だ…

姉が健さんに会っていることは知っていた。
健さんの家に姉がよく使う化粧品が忘れてあったり、姉が外から帰ってくると健さんの香水の香りがしていたからだ。
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