[実話]16歳〜私の生きた道〜
「気分はいかがですか?」
「気持ち悪い」
「う~ん。食事はちゃんととってますか?」
「はい」
しばらくカルテと向き合って、また私に視線を戻す。
「貧血をもともとお持ちですよね?」
「はい」
「あなたの貧血は普通のものと違い、再生不良性貧血と呼ばれるものです」
「はい」
「病状が軽度、中度、重度の三段階に分かれていて、今のあなたは中度に近い症状です」
「はい」
長々と続く説明にだんだん意識が遠退いていく。
ひどくなれば輸血をしなければいけないこと。
怪我をしたら出血が止まらなくなること。
いろんな注意を聞かされて、やっと家に帰ることができた。
家に着いたのは10時近くで、疲れ切った私は、すぐに眠りについた。
深い眠りに…。

息苦しさで目が覚めた。
激しい動悸…。
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