[実話]16歳〜私の生きた道〜
「名前教えて?」
知らなかったんだ。
てっきり看護師に聞いて知ってるかと思ってた。
「美沙」
そう言うと小さなノートを取り出しメモしはじめた。
「歳は? 好きな食べ物は? 血液型は?…」
次々と質問され、答えたらメモをするを繰り返していたら、あっという間に時間が過ぎていた。

いつも傍にいてくれた遥花
いつも笑っていてくれた
いつも励ましてくれた
一緒にいて安らいだ幸せだった
幸せは…
いつか終わりがくる…

同じ日に外泊がとれて、私は家には帰らず遥花の家に泊まることになった。
笑顔で出迎えてくれた遥花の両親。
温かい…これが本物の家族なんだな…。
いつまでもこうしていたかった。
いつまでも…。
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