[実話]16歳〜私の生きた道〜
しばらく考えたかのように口を開く。
「あなたの身体は、まだ成長段階にあります。確率はかなり低いですが、心臓が変化することもないと言い切れません。そうなれば手術の成功率も上がり、もしかすれば手術の必要もなくなるかもしれません。ただ先ほど言ったように、今の状態では突然死してもおかしくはありません」
「そうですか…分かりました。ありがとうございます」
今後の治療内容を話し、先生は部屋を出る。

いつ死んでもおかしくないか…

手のひらをジッと見つめると、涙がこみあげてきた。
自分でもよく分からない感情で胸がいっぱいになった。
ふっと頭に健さんのことが浮かんだ。
今なにしてるんだろう…。
具合が悪くなってからのことを思い出した。
確か苦しい助けてって送ったままな気がする…。
急いで携帯の送信ボックスを開ける。
そこにあったのは記憶のとおり、たくさんの助けてと苦しいと書いたメールがあった。
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