[実話]16歳〜私の生きた道〜
小さな奇跡
退院して1ヶ月が過ぎた。
定期検診で病院を訪れた。
検査結果が出て診察室へ行くと、いつもより表情が明るい担当医がいた。
「体調いいみたいだね」
「はい」
「ところで、もし君が手術を受けられるとしたら受ける気はある?」
「え…?」
思いがけない話だった。
だってついこの前、手術はできない、そう言われたばかりだから。
「今度、優秀な先生がここへ来ることになってね。もし受ける気があればと思って」
「少しだけ考えさせてくれますか?」
「1週間後、返事をしてくれていいよ」
「分かりました」

有名な先生…。
奇形種を持つ私…。
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