[実話]16歳〜私の生きた道〜
部屋に入ってテレビを見ていたから、なかなかタイミングが分からない。
どうしよう…。
うーん…。
「これ!!」
小さな袋に入ったプレゼントを、突きつけるように健さんに渡した。
「ん?」
「誕生日…プレゼント」
「開けていい?」
「うん。で、でも安物だからね?」
「関係ないよ」
プレゼントを開けている間ジッとして声を出さなかった。
いや…出せなかった……。
健さんの動きをひとつひとつ目で追っていく。

……
………
…………?

「ありがとう。高かったやろ?」
「ううん。安物だよ」
「バカ、俺が持ってる時計と同じブランドだよ?」
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