[実話]16歳〜私の生きた道〜
悲しい…
くやしい…
情けない…

たくさんの感情で押しつぶされそうになった。
そのとたんに具合が悪くなって、トイレに駆けこむ。
気持ち悪い…。
胃が空っぽになるまで吐いた…。
胸の中にある不安や自己嫌悪や悲しみ悔しさも一緒に吐き出したかったんだ…。

帰らなきゃ…
早く帰らなきゃ…

でも、できなくて。
忙しそうに仕事に行く準備する健さんに具合が悪いことを伝えると、少しだけ空気が悪くなったのを感じた。
だから、そのまま、冬の寒い外に荷物を持ってとびだした。
「ごめんなさい…」
ドアが閉まると同時に言ったから、健さんに伝わったかは、分からない。
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