ヒマワリの嘘
「ふぅ」
やっと抜け出せた
地獄から。
──────Prrrr..
私はジャケットのポケットから携帯を取り出し、ディスプレイを確認する。
"辰也さん"
「もしもし」
何の迷いもなく、親指で緑の通話ボタンをタッチした。
「タクシーを向かわせておいたからそれに乗って向かっておいで
住所はメールで送っとくよ」
「はい、ありがとうございます」
──────p-p-..
学校なんていつ振りかな。
確か中学の時はあんまり行ってなかったみたいだから、
2、3年振りかな?
どんな所だっけ。
楽しいんだっけ?
あ
私ってば、その頃の
「記憶ないんだった」