ヒマワリの嘘
Episode 2
「うわぁ、綺麗…」
都内の高級マンションに来たような、綺麗な部屋に驚く私。
まあ、行ったことはないんだけどね
「1LDKはすごいなぁ」
そんな独り言を話していると、辰也さんにもらった紙袋を思い出し徐にそれを開けた。
「カツラ…と、メガネ…?」
恐らく、変装をしろという事だろう
なんとなく理由は分かるから納得はしてるけど。
「これはさすがに…」
私は黒髪で覆われているカツラを両手に取り
「重っ」と呟く。
「パッツンにロングって…お化けじゃないんだから」
まあ、こっち方が目立たなくていいかな
せっかく用意してくれたんだし…
日葵はミルクティー色の髪の毛を一つに纏め
それをゴムで結ぶと、網目状の布で頭を覆い
その上からウィッグを被せる。
「うわ、結構変わる…」
おまけにメガネも装着すると、
「…地味すぎる」
それでも私は「ま、いっか」などと呟きながら壁に飾る時計を見た。
「10分前だ…」
緊張でドキドキと鳴る心臓に右手を当て一息つくと、部屋を出た