淡花色
そう、僕はこの置物はなにかがあってこの欄間から抜け出したのだと考えたのだ。

戻りたくて暴れているのではないかと。

少し前の僕ならバカバカしいと笑っていただろう。でも一度見えてしまった世界をみていないとすることはできない。
だって彼らはたとえ僕らに見えなくても確かに存在しているのだから。
< 37 / 44 >

この作品をシェア

pagetop