強引社長といきなり政略結婚!?
孝志おじさんが同席しているなぞは残るけれど。他に思い当たることがない。
「半分当たり」
浩輔くんは人差し指を立てて、にんまりと笑った。
半分? それじゃ、残りの半分は?
「結婚相手は汐里、キミだよ」
口を開けてポカンとする。
……はい?
「汐里が俺の結婚相手」
浩輔くんは微笑んだ。
「――やだ、なに言ってるの? だって私は――」
「コンラッド開発の社長と結婚するから、西野くんとはできない?」
孝志おじさんが私の言葉を遮る。
大きくうなずくと、おじさんは「ハハッ」と高笑いをした。
「まったく、兄さんときたら勝手に話を進めてしまうんだから困ったものだよ」