いい天気だよ
千菜と暮らし始めて1年。

お互いのアパートの更新が同じタイミングだったとき、

休日前からはどちらかの部屋で過ごすことがほとんどだったりしてたから、

『じゃ、一緒に住んじゃうか』なんて

簡単なノリで始まったこの暮らし。

思ってた以上に居心地のよい生活で自分でも驚いていた。


「千菜ぁ？シーツこの干しかたで大丈夫かぁ？」

キッチンで遅めの朝食の準備をしている彼女に声をかける。

「んー？あー大丈夫大丈夫。ありがとう、助かったよ」

いつも『ありがとう』と一言付け加える千菜。

ともに働いている。

平日は、千菜の方が帰りも早いから、夕食の支度をしてくれている。

料理上手とは言えないけれど、ある程度のものをパパっと要領よく作れるのはすごいと思う。

『片付けはオレがやる』と言っても、
『二人でやったほうが早いし、楽しいよ』と言っていつも二人で片付ける。

その分休日は！と掃除などを頑張るつもりが、結局は千菜がメインの、自分はお手伝いになってしまっている。

それでも千菜はいつも『ありがとう』と言ってくれるんだ。
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