いい天気だよ
「出来たよ~お待たせ」

『今日はダイニングじゃなく、リビングで食べようか。お日さまの光が優しい』

そんなことを言って、リビングに用意したサンドイッチとコーヒーを運んできた。

「ん、旨い」

「ホント?よかった。ありがと」

「いいえ、いつも美味しい食事をありがとうございます」

「いえいえ、こちらこそ、毎回お褒めのお言葉ありがとうございます」

「クッ、オレらバカか」

「うん、ホントにね」

顔を見合わせ笑った。

「…でも、ホントにいい天気だね。…風も気持ちいーし」

千菜が窓の方に顔を向けると、

ベランダから干したシーツをとおし、ちょっとひんやりした風が室内に入ってきた。

温かい日差しに目を閉じて風を感じている千菜。

「…千菜?」

声をかけると、ゆっくり目を開けながら振り返る。


『なに?』って微笑む君がたまらなく愛しく感じたんだ。

だから、



「千菜、結婚しよっか」


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